
「見えなくなる工程」こそ、外壁塗装で最も重要
外壁塗装では、「下塗り・中塗り・上塗り」の3工程が基本とされています。
しかし、お客様から「下塗りは本当に必要なの?」「上塗りだけではダメなの?」というご質問をいただくことがあります。
結論から言えば、下塗りは塗装工事の中で最も重要な工程の一つです。どれほど高性能な塗料を使用しても、下塗りが適切に施工されていなければ、本来の耐久性や防水性を発揮することはできません。
今回は、下塗りを省略すると建物にどのような影響があるのか、解説します。
下塗り材の役割は、上塗り塗料を「接着するための土台」をつくることです。
外壁は紫外線や雨風の影響を長年受け続けることで、塗膜が劣化し、チョーキング現象や吸い込みが発生しています。
この状態で上塗り塗料を直接塗布すると、塗料に含まれる樹脂分が下地へ吸収され、十分な塗膜を形成できません。
特にモルタル外壁では、下地の吸い込みに大きな差があるため、下塗りを省略すると場所によって塗膜の厚さが不均一になります。
その結果、色ムラや艶ムラが発生し、美観だけでなく耐候性も低下してしまいます。
さらに深刻なのが密着不良です。下塗り材には、劣化した下地へ浸透し、脆くなった表層を補強する役割があります。シーラーやフィラー、サーフェーサーなどは、それぞれ外壁材に応じて密着性を高めるために使用されます。
これらを施工しないまま上塗りを行うと、塗膜は外壁へ密着できず、数年で剥離や膨れを起こす可能性があります。
また、下塗りには下地の吸い込みを均一にする働きもあります。
吸い込みを止めることで上塗り塗料が適切な膜厚を確保でき、塗料本来の耐候性や低汚染性、防水性を十分に発揮できるようになります。
つまり、上塗り塗料の性能は、下塗りによって初めて活かされるのです。
ひび割れがあるモルタル外壁では、微弾性フィラーやサーフェーサーを使用することで、細かなヘアークラックを充填し、平滑な下地を形成する効果もあります。
この工程を省略すると、クラックがそのまま仕上げ塗膜へ現れ、雨水が浸入するリスクを高めてしまいます。
塗装工事は「何回塗るか」だけではなく、「どの材料を、どの順番で施工するか」が非常に重要です。下塗りは完成後には見えなくなってしまう工程ですが、塗膜の密着性、膜厚、防水性、耐久性、美観、そのすべてを支えている基礎となります。
リフォームかがやきでは、外壁材の種類や劣化状況を正確に診断し、建築シーラーやパーフェクトサーフなど最適な下塗り材を使い分けています。
見えなくなる工程だからこそ一切妥協せず、建物を10年、15年先まで守るための下地づくりを徹底しています。
外壁塗装で本当に大切なのは、美しい色ではありません。
その美しさと耐久性を長期間維持するための「下塗り」こそが、塗装品質を決める最も重要な工程なのです。
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