モルタル外壁にできる「巣穴(すあな)」とは?原因と塗装前の対処方法

巣穴とひび割れは別物】

 モルタル外壁をじっくり見てみると、表面に小さな穴や凹みがいくつも見つかることがあります。
一見すると単なる汚れや傷のようにも見えますが、モルタル外壁に見られるこうした小さな穴は「巣穴(すあな)」と呼ばれることがあります。
外壁塗装では、このような細かな凹凸も仕上がりに影響するため、塗装前に状態を確認しておくことが重要です。今回は、モルタル外壁にできる巣穴とは何なのか、なぜ発生するのか、そして塗装する際にはどのような対応が必要なのかについて詳しく解説します。

巣穴とは、モルタルの表面などに見られる小さな穴や空洞状の凹みのことです。
大きさや深さはさまざまで、針先ほどの小さなものから、少し目立つ凹みまであります。
表面を近くで見ると、細かな穴が点々と開いているように見えることがあります。

モルタルは、セメント・砂・水などを混ぜて作られる材料です。
施工時の状態や材料の混ざり方、塗り付け方、締固め、乾燥など、さまざまな条件によって表面の状態が変わります。
そのため、モルタル外壁では完全に平滑な表面ではなく、細かな凹凸や巣穴が形成されることがあります。

巣穴が発生する原因は一つだけではありません。
モルタルを施工する際には、材料の中に微細な空気が含まれることがあります。
施工後にその空気が抜けきらず、表面付近に残ることで、小さな穴として現れる場合があります。

また、モルタルの配合や施工方法、下地の状態などによっても表面の仕上がりは変わります。
さらに、経年劣化によって表面のモルタルや既存塗膜が劣化し、もともと目立たなかった細かな凹みが目立つようになることもあります。
そのため、現在見えている穴が新築時から存在していたものなのか、経年によって発生したものなのかを判断するには、外壁全体の状態を確認する必要があります。

小さな巣穴であれば、必ずしも外壁の重大な不具合というわけではありません。
しかし、塗装を行う際には注意が必要です。外壁表面に細かな穴や凹凸が多い状態では、ローラーで塗料を塗っても穴の奥まで均一に塗料が入りにくい場合があります。
表面だけに塗料が乗っているような状態になると、細かな凹みが残ったまま仕上がることがあります。

また、外壁の状態によっては塗料の吸い込みが場所によって異なり、仕上がりにムラが出ることもあります。そのため、塗装前に外壁の状態を確認し、必要であれば下地を整えることが重要になります。

モルタル外壁の塗装では、下塗りが非常に重要な工程になります。
下塗り材には、仕上げ塗料を密着させるだけではなく、外壁表面を整えたり、塗料の吸い込みを調整したりする役割があります。
特に表面の凹凸や巣穴が多い外壁では、状態に応じてフィラーなどを使用し、下地を整えることがあります。

ただし、すべてのモルタル外壁に同じ下塗り材を使用すればよいわけではありません。
外壁の劣化状態、既存塗膜の種類、表面の凹凸、吸い込みなどを確認したうえで、適した材料を選ぶことが大切です。

細かな巣穴であれば、下塗りによってある程度目立たなくできる場合があります。
しかし、穴が大きかったり、深さがあったり、広範囲にわたって発生している場合には、単純に塗装するだけでは十分ではないことがあります。
その場合には、フィラーや補修材などを使用して表面を整え、できるだけ凹凸を均一にしてから塗装を進めます。

ここで重要なのは、「穴があるから全部埋めればいい」という単純な判断をしないことです。
モルタル外壁にはもともとの仕上げによる凹凸もあります。
既存の模様を残すのか、ある程度平滑にするのかによっても、補修方法や仕上がりの考え方は変わります。外壁の状態だけではなく、最終的にどのような仕上がりにするのかまで考えて施工方法を決める必要があります。

ここで注意したいのが、巣穴とひび割れを同じものとして考えないことです。
巣穴は基本的に点状・凹み状の形で見られるものですが、ひび割れは線状に発生します。
特にモルタル外壁では、窓まわりや外壁の取り合い部分などにクラックが発生することがあります。
クラックには細かなヘアークラックから、幅や深さのあるひび割れまでさまざまな種類があります。
そのため、外壁に穴やひび割れを見つけた場合は、見た目だけで判断せず、それぞれの状態を確認することが大切です。
巣穴だと思っていた部分が、実際には塗膜の劣化や欠損によるものだったという可能性もあります。

外壁塗装では、仕上げの塗料や色ばかりが注目されがちです。しかし、実際には塗料を塗る前の下地の状態が非常に重要です。
モルタル外壁に巣穴があれば、その大きさや深さ、発生している範囲を確認します。
さらに、ひび割れ、浮き、剥離、チョーキング、旧塗膜の状態なども確認し、必要な下地処理を判断します。そのうえで、高圧洗浄を行い、必要な補修を施し、外壁の状態に合った下塗り材を使用してから中塗り・上塗りへと進んでいきます。

塗装は「塗る作業」だけではありません。
どのような状態の外壁に、どのような処理をして、どの材料を使うのか。そこを見極めることも、職人の大切な仕事です。

細かな巣穴があるからといって、すぐに外壁が危険な状態になるわけではありません。
しかし、巣穴の大きさや深さ、数、周囲の劣化状態によっては、塗装前に適切な処理を行ったほうがよい場合があります。
特に、巣穴だけではなくひび割れや塗膜の剥がれ、外壁の浮きなどが同時に見られる場合には、外壁全体の状態を確認することが重要です。
大切なのは、「穴があるかないか」だけを見るのではなく、その穴がどのようにできたものなのか、周囲にどのような劣化が起きているのかを確認することです。

モルタル外壁に見られる巣穴は、小さな穴や凹みとして表面に現れることがあります。
細かなものであれば大きな問題にならない場合もありますが、塗装する際には表面の凹凸や吸い込みによって仕上がりに影響する可能性があります。
そのため、塗装前には巣穴だけを見るのではなく、ひび割れや浮き、剥離、チョーキングなど外壁全体の状態を確認することが大切です。

必要に応じて補修や下地調整を行い、外壁の状態に適した下塗り材を選択する。
こうした下準備を丁寧に行うことで、仕上げ塗料の性能を発揮しやすくなり、きれいな仕上がりにもつながります。

外壁塗装で大切なのは、目に見える部分をきれいに塗ることだけではありません。
塗装する前の外壁をしっかり観察し、その状態に合わせた施工を行うこと。
モルタル外壁のように表面の状態に個体差がある外壁ほど、こうした下地を見ることが重要になります。

リフォームかがやきでは、一つひとつの外壁の状態を確認しながら、必要な下地処理を行い、長くきれいな状態を保てる塗装を心がけています。

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